マーガリンじゃ困るんだよ

吾輩は喪女である。彼氏はまだない。

2017年上半期

なんか半年終わってしまいましたね。上半期の観劇予定が終わりましたので、総括したいなあと思います。

 

2017年上半期に観劇したものは、

 

フランケンシュタイン

アルターボーイズ

手紙

ミュージカル刀剣乱舞

ninako.

レミゼラブル

ファラオの墓

Second of Life

真夜中の弥次さん喜多さん

 

でした。意外と見てない!これが特によかった!!というのもなくて、う〜んレミゼラブルがやっぱりすごかったかな?(話は好きではない……)という感じです。しゃばけは原作を読んでないのですが、原作読んでる方から原作に忠実だという声を聞いたり、原作知らなくても楽しめる構成になっていて、シンプルによかったなあと思いました。続編も楽しみです。原作知らなくても楽しめるってすごい大事だなと思います。わたしが映画や舞台で求めることのひとつです。

悪くないけどオチが微妙だな〜というのがいくつか。最近見たのもあるかもしれませんが、Second of Lifeのオチはどうにもモヤモヤして印象に残っています。初演もDVDを購入して見ましたが、大筋はどちらも同じなのでモヤモヤするのはどちらもするんですけど、初演の演出のほうが男に切り捨てる覚悟が感じられて説得力があるなあと思いました。でもトライアル公演の演出はキツいな〜と思うところはあれど本当に好きで、最後だけなんだか綺麗にまとめてしまったのが残念です。DVD出たら買います。

先日見てきた弥次喜多は、しんどいだろうなとものすごく覚悟を決めて行ったんですけど(ツイッターを見ていてもそんな感じだったので)全然しんどくなかったのが逆にショックでした。わたしは原作を全部ではないですが読んでいるので、これは原作を知らないほうが楽しめるんだろうなと思いました。おん弥次喜多の二人は本当に大好きなんですけど、二人とも真人間だな!と思います。おんてぃ〜び〜やってほしい

あとマシな中の嫌いな話を的確に選んでいたので三重はマジでしんどい話を好きな役者がやるのか……と思ってそれはしんどいです。

 

見たDVDも含めると圧倒的にBIRDMANが好きです!2015年の作品なので2017年上半期ではない

 

おしまい

Second of Life 6/15 星組

見てきたので感想です。相変わらずいいこと悪いことどちらも書いてありますが、わたしはこういった舞台がわりと好きです。心がずっしりと重くなる感じ。

見終わった直後に書いた記録用なので、箇条書きで失礼します。ネタバレ有

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・作品のテンポがよかった。退屈せずに見た。シンプルな演奏の音楽が透明度高くて良い。話が重くてずっと具合が悪かった。
・二人の「彼女」の演技、歌、素晴らしかった。素晴らしかったのですごく具合が悪くなった
・法月康平さんの手首から指先にかけてのラインが綺麗だなあと呆然としていた
・法月康平さんの役どころは難しいだろうなあ……と思ったし、見ているほうも「彼」を最低だと思うことも擁護することもできず、苦しかった。ところどころノエル様としゃべりが一緒〜キャッキャになった。アルターのマークがハマリ役とはまったく思っていないけれどソロ前の語りのような、噛みしめるような演技がまた見たいと強く思った。タクシーの歌がすごくよかったけど脈絡がなくてそこだけ浮いてしまっていた
・バンド時代の彼女が枕をして舞台上で脱ぐとこキツくて泣くかと思ったし具合が悪くなった
・病院に通っているシーン、医者がよかったし大鹿さんの役どころがいい息抜きになっていた
・曲が綺麗〜と思ってるとつい呆然としてしまい歌詞が全然聞けていない
躁状態の彼女が部屋で明るく歌っているのに、鏡に映る「彼女」を見つけた途端パタッとそれをやめるのがめちゃくちゃ怖かった、ゾッとした。一人で楽しそうにしている彼女のことをじっと見ている彼女もすごく怖かったのでそこが全編通して一番印象に残っている
・冒頭、照明が落ちて三人が横並びで前を向きながら語るところでもしかして二人の彼女は同一人物なのかなあと思った。彼女の本音と建て前のような。薬が出てくるまではあまり確信はなかったけど。なんとなく、舞台に限らず日本人の作る話は言わないけど実は……みたいな?そういうのが?多い気がする?嫌いではないんだけどそういうのがしたいのかな……という小劇場特有のそのようなアレを感じた。凝ったものを作ろうとするわりにオチが雑
・オチはあれでよかったんだろうか どちらの君も大切だみたいな終わりだったら一番角が立たないけれど凡庸なおわりになっていたと思うし、どちらかを選んでしまったら最低なオチにしかならない(実際そうなった)ので、予想を超えた結末を用意してほしかったなと思った
・彼の言う「本当の君」とは誰なんだろうか?電話をもらったとき、「本当の君を取り戻せると思った」みたいなことを言っていたけど、最終的に「本当の君がわがままで自分勝手なのは知ってたよ」みたいふうに言っていて、でも過去の彼女(≒自分の夢)とは完全に決別していて……回数見たらわかるんだろうか?精神的にもたない気がする。
・冒頭で、理想の彼女のほうが「あなたとひとつに……」と言いかけて、最後に彼が「君とならひとつに、一つの人生を歩いていける」みたいなことを言って、結果として彼女自身の想いは達成されたのかなあとはぼんやり思ったけどモヤモヤするなーーー!!!「君の隣にいたい」と言いながら、絶対にソファの隣には座らない彼、ひとつになりたいと言って彼女を抱きしめてキスをする彼、それを過去の自分たちがソファに並んで座って見ている。隣を歩くことでは幸せになれないんだろうか……まあそこらへんは個人の感覚なので幸せの形はひとつではないけど、わたしはひとつになることに執着がないのでまったく共感できずに終わった。最後法月康平さんが彼女の横に座って終わると思って見ていたのでそこで若干失望した
・いろいろ言ったけど総評としてよかった?すごかった?と思う オチは微妙

レミゼラブルを見てきたよ

映画は何年か前に見たけど誰にも感情移入できなかったし話自体はそんな全然好きではないことを前置きしておきまして、内藤大希さんがマリウスとしてご出演されるということで二人のジャベールを見たのでその話をしたいと思います!

前述したとおり映画を見た段階で誰にも感情移入できずどのキャラもまったく理解できなかったので、どういうジャベールが正解?理想?なのかはわからないです。映画の記憶もおぼろげなのでとりあえず舞台の話に移ります。

 

まず最初に見たのは岸祐二さんのジャベールでした。ジャンバルジャンは吉原光夫さん。なぜかわたしはヤンバルジャン回だと思って見に行ったので、吉原バルジャンが出てきた瞬間大混乱しました。余談

岸ジャベールは終盤にかけてものすごい人間臭さがあり、最期のシーンも自分がバルジャンに慈悲を受けたこと、そして自分もバルジャンに慈悲を与えてしまったことにひどく混乱しているような演技がとても印象に残っています。前半、冷徹無比なジャベールの正義がどんどん壊れていき、それに耐えられなくて身を投げた……そんなふうにわたしの目には映りました。

その一方で、吉原ジャベールは最後まで冷徹で理知的な雰囲気を漂わせていたなと思います。岸ジャベールが自分の中で芽生えてしまったそれまでの正義観に反する慈悲を抱いてしまったことに混乱し、信じられなくなって死んでいった(ように見えました)のに対して、吉原ジャベールは自分の矜持のために死んだように感じました。岸ジャベールは慈悲を受けたこと、与えたことに対して4:6くらいの割合でショックを受けていそうだったけど、吉原ジャベールは圧倒的に自分が慈悲を与えたことに対して、自分の行動に対して許さない感情を抱いていそう……いや、知らんけど(予防線)ジャンバルジャンの行動や自分の行動が信じられないというよりは、今までの自分の正義を否定することが耐えられない、そんなプライドの塊のように見えました。

二人の違いは演技の細かい部分にも現れていて、印象に残っているシーンは限りで2ヶ所あります。

まずは、ジャベールがジャンバルジャンに見逃してもらうシーン。吉原ジャベールは自分を助けたジャンバルジャンを睨みつけるように一瞥して自分から立ち去るのですが、岸ジャベールは信じられないというような顔をして立ちすくんだまま、最終的にジャンバルジャンに背中を銃で強く押され立ち去りました。最初は吉原バルジャンコワッ……と思ったんですけど、よくよく考えたら対照的な行動だなと思いました。岸ジャベールはそれだけ今まで敵対していたバルジャンが自分を恨んでいないことを告げられ、どうしようもなく動揺していたんだろうし、一方で吉原ジャベールは同じようにショックを受けつつもやっぱり情けをかけられたことに対してプライドが傷ついていそうだった。

もうひとつのシーンはジャンバルジャンがマリウスを引きずり下水道に移動した少し後のシーンで、戻ってきたジャベールは床を引きずるようなあと(血痕かも)を見つけ、ジャンバルジャンが目の前の扉から脱出したことを知ります。その時の岸ジャベールはジャンバルジャンが閉めた扉を掴み、動かそうにも全然動かず「クソッ!!!バルジャンめ!!!」という悔しさを全身から滲ませているんですが、吉原ジャベールは扉に触れもしないんですね。そういうところが理知的だし合理的だし、バルジャンめ!!!みたいなことは言っていた気がするんですが岸ジャベールよりもずっと感情的ではないのだな……と思いました。

 

ダブルキャストトリプルキャスト、キャスト変更など今まで経験してこなかったわけではないし、今回見たレミゼラブルの他のキャストもエポニーヌとテナルディエ以外はだいたい別キャストで見たはずなんですが、こんなに演じる人でジャベールというキャラクターが変わるんだなあと、レミゼラブルを観劇して感動してしまいました。楽しかった。話はよくわからなかった おしまい

ミュージカル刀剣乱舞に行ってきたよ

というわけで霊力も豊潤、質も高く気高く美しい魂を持つ優秀な審神者なのでミュージカル刀剣乱舞の初日チケットを無事確保し観劇してまいりました。以下若干ネタバレを含む感想となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミュージカル刀剣乱舞、初めて行きました。刀剣乱舞はゲームをね、熱心ではないのですが一応やっていてアニメ刀剣乱舞花丸も最終回は溜めてるんですけど視聴していて、最近の刀は名前がなんとな〜くわかるくらいのゆるいおたくで、正直自分が刀剣乱舞の舞台に行くなんて思ってもいなかったです。きっかけは太田基裕さんが出演されていたからです。あとはメジャータイトルだし、行っとくか〜みたいな。ほんと舐めくさっていてすみません。申し訳ないとは思うんですが、SNSなどを眺めてみてもライブパートでのファンサの話ばかりだったし、実際行った友人も一部は記憶にないとかで、正直あまり期待していませんでした。まあ見とくか〜荒木宏文さんも好きだしな〜!くらいの気持ちで。

実際見てみたら、一部がね、面白かったんですよ。エッ!こんなにちゃんとストーリーあるんだ!って。これ、刀剣乱舞でやる必要あるのか……?という感じも多少あったんですけど、そのちょっと強引な本筋への持って行き方が個人的には愛嬌(?)があって楽しかったです。だって刀剣男士が、歴史遡行軍によって殺された家康の家臣に成り代わって家康の天下統一まで導くんですよ。みんな服部半蔵とか呼ばれてるの。と、刀剣男士とわ〜!?と楽しくなってしまいました。disってないです。

平気で10年以上の歳月が経っているし、え、本丸と主はどうしてるんだろう……?とか、刀剣男士なのに手入れしなくて大丈夫なのかな……とか、優秀な審神者なのでそこらへん気になりました。

いやでもほんとね〜!?!?徳川家の話がいちいち熱くて徳川家の人たちみんなかわいくて、ストーリー面白かったんですよ〜!!!小難しい話じゃなくて、ほんとうにシンプルで、いい話。いろいろツッコミどころもある設定なんですが、へんにこねくり回したストーリーよりもずっとまっすぐでわかりやすくて楽しかったです。ここらへんは実際に見てほしいなと思うので、詳しいお話は省きますね。

物吉くんがうちの本丸にはいないので全然よく知らなかったんですが、いい孫でした。若いパワーをドーンと浴びた感じです。石切丸の崎山つばささんは兎にも角にも顔が綺麗ですね!!すべての所作が美しかったです。残念だったのが大倶利伽羅で、いや大倶利伽羅は悪くないんですが、メイン6人(振り?)しかいないんだから平等に彼のソロパートももっとしっかり用意してほしかった……ストーリー上、かなりいいシーンもあったので毎回「歌うか!?歌うか!?」と前のめりになるたびないんか〜〜〜い!!!ってずっこけてました。それが最後まで続いた。蜻蛉切は一人だけ発声が違っていて歌唱がすごかった。安定して歌える方がいるといいですね。当初の目当てだった太田基裕さんの村正は、鍛刀できなかったので原作と比較できないのですが妖艶さがあって良かったです!カツラも直前までどうなのかな……と思っていたら画像で見る10000倍美しかったですね。登場時の歌がめちゃくちゃ難しそうでした(アイアシアターの音響によりあまり聞こえなかった)。あまり肌の露出は得意ではないのですが、太田基裕さんの御御足はマジで綺麗で芸術でした。

そして帰る頃にはわたしのペンライトを青に染め上げていたにっかり青江こと荒木宏文さん。いやほんと。最高でした。彼のために何度でも劇場に足を運びたい気分です。とにかくしゃべり方も声のトーンもにっかり青江で。あまりに美しい。二部の衣装で背中がぱっくり開いていたのですが、先に述べたように肌露出が苦手なわたしでも「美しい!!!!!!」と感動してしまいました。いや、マジで、見て、荒木宏文さんを……

微妙だったなという点は、ちょろっと言いましたが歌割りが平等でなかったこと。こういうキャラクター性の強い舞台(いわゆる2.5舞台とでも言えばいいのか悩むところです)それぞれそのキャラクターを応援する人がいて、まあライブパフォーマンス的側面もあるんだからそこは平等にやってほしかったです。もうちょい戦闘シーンでの歌唱があると迫力も増しただろうなと思います。しっとりめの曲が多かったのと、曲の繰り返しが多くて2時間やったわりに曲数がないなと感じました。刀ステも別にやるなら(見たことはないですが)差別化としてもっとガッツリミュージカルでもいいのかな、と思います。えらそうなこと言いました。申し訳ないです。二部に関しては全体的によくわからなかったです。

 

とりあえず、事前情報よりもずっとずっと楽しめました!!!ミュージカル刀剣乱舞、ファンサだけじゃないよ〜というのを感じてもらえたらいいなと思います。最後まで何様なんだ!?という感じですが、実際に見て感じて、"刀ミュ"に対するイメージがかなり変わりました。この気持ちが伝われば幸いです。

観劇感想

土日でアルターボーイズとミュージカル手紙を見に行きました。以下ネタバレ感想です。良いこと悪いこと半々くらい。

 

 

 

 

 

 

 

まずアルターボーイズ!

GOLDを観劇しました。なんかもっとストーリーある感じだと思ってたので、思ってたのと違ってビックリした。でもギャグのテンポと下ネタが残念なことにわたしの趣味とそりが合わなかったので、ずっと歌いっぱなしでよかったかもしれない。

役はどれもこれも素敵だった。かわいかった。みんな好きで、誰が一番好きというのは決められなかったです。ストーリー的にはフアンの両親のくだりがとてもよかった。信仰だけでは救えない現実、みたいなものが。一回見ただけなのでここらへんの解釈は適当なこと言ってますけど、フアンも、その周りで必死に取り繕うとする仲間も印象的なシーンでした。あとはマークの独白、あそこの法月康平さんの感情の乗せ方が本当に好きで……素敵な役者さんだなと改めて思います。そして恋ブロ以来ずっと見るのが楽しみだった常川藍里さん!アブラハムは本当に清廉で、アルターボーイズに自分の居場所を求めていて、それが健気で一途で眩しかった……。でも回想の「歌詞の続きを書いてもいいけど、代わりに僕にもその衣装着させてください」みたいな、ちゃっかりしっかり取り引きをする小賢しさもよかったです。歌もやっぱり最高〜〜〜!大山真志さんは、何度見ても「これが大山真志さんか〜!」みたいな、初見かよ!という反応をしてしまう。しっとりしたソロがすごくよかった。ファルセットのハスキーな感じとか、すごく好きです。ルークは特に何があったわけじゃないんですけど、中盤あたりから急激に「ルーク、マジでかわいいな……」という感情に支配されていました。好きなんだよ、ああいうキャラクター……17歳というのもたいそう驚きました。わけえ!うめえ!

楽曲は事前にCDを購入して聞いてたんですが、舞台のほう歌詞が全然聞き取れず……まあもともと英語だし仕方ないか〜とは思うんですが、せっかくなので歌詞もしっかり聞きたかったなあと思いました。JCSが好きなので、怪我を治すくだりや33回のくだりは既視感があって楽しかった。ストーリーは……まあ……前述したところが好きかな……総合的にはあまり感情がないです。魂が浄化されちゃったかな。

 

続いてミュージカル手紙!太田基裕さんのほうで観ました。

歌はみんなうまかった。すごい。歌が上手いだけでミュージカルは楽しいですね。そんなに高尚な耳を持ってないので正直巧拙はよくわかんないけど、民衆の圧がある歌唱は好きです。

内容に関しては、原作を二部頭くらいまでは読んでいってたんですけど、読まないほうがよかったなあと感じました。どうしてもわたし、原作との違いが気になってしまうタイプなので、内容よりもそういった違いが気になってしまいました。あとはまあ、原作が特別好きなわけではないんですけど、原作の音楽との挫折→恋人との挫折と段階を踏んでいることや、寺尾(大学時代)や朝美さんが少し現実を見ていない、世間知らずな面を持っているのを、直貴が客観的に見つめている様子が描き方として好きだったので、そこがひとまとめになってしまっていたのはうーんと思いました。尺的に仕方ないですが。

でも寺尾はすごくすごくよかったです。学生時代からずっと直貴のことを心配して支えてくれていて、直貴に対する優しさで滲み出ていた。心配するし気もつかうけど、直貴に強要はしないところが。原作とは設定もだいぶ違っているけれど、寺尾は本当によかったです。

白石由実子は……めちゃくちゃ優しいし献身的な女性だったけど、原作のイメージがわたしは先行してしまって「おお……」になってしまった。いや、舞台のほうが全然好きだったんですけど。原作の白石由実子、ちょっと怖かった……

直貴は本当に、素直ないい子で。ひねくれてもそこまでひねくれていなくて。原作の直貴は好きじゃないけど、でも舞台の直貴のことも好きになれなかった。特に最後の、イマジンを歌おうとして全然ギターが弾けなくなってしまうシーンで、「地に足をつけて、生きなきゃいけない」みたいなことを言うのが原作にはなかったのですが、その台詞があまりに「手紙」を綺麗にまとめてしまっていて、救いになってしまっていて、好きじゃなかったなあ。

それを聞いている剛志は、床に頭をつける勢いで直貴を拝んで拝んで、それを見たらたまらなくなってしまった。どんな気持ちで見ていたのかは、わたしには推し量ることができませんでしたが、そこの剛志はとてもよかったです。つらかったですけど。

刑務所の様子が描かれているのはとてもよかった。剛志が、周りからいろいろと言われて「本当は迷惑なんじゃないか」というのもきっとどこかでわかっていて、それでも弟にも遺族にも手紙を出すのをやめなかった、その様子があったのがすごくよかったです。そのぶん、由実子の出した手紙に喜んでいる様子は本当にきつかったんですけど……。

細々としたことだと、スペシウムのバンドソングがなんか面白かったのと、加藤良輔さんの「人殺しの弟」と歌いながら直貴に向ける侮蔑の瞳がめちゃくちゃに好きでした。よかったよかった。ポストカード買いました。

 

そんな感じ!正直めちゃくちゃ楽しみにしていた土日だったのですが二日間感情がなかったです。書いてないけどこないだ見たしゃばけフランケンシュタイン(の一幕まで)が今のところ面白かった

雑記

もう何年も前の話になるんですが、一瞬だけオタク系ショップでバイトしていたことがあります。当然周りはおたくしかおらず、気の合う人もいるのだろうなと最初は楽観的に考えていました。

当時は黒子のバスケが大人気でした。わたしは別段好きでも嫌いでもなかったのですが、とりあえず流行り物なので冷やかし感覚でアニメは見てたしコミックスも20巻くらいまで読んでいました。好きなキャラクターは、ダントツで相田リコさん。繰り返しますが、黒子のバスケに対する愛着は申し訳ないことにそこまでなかったけれど、相田リコさんのことは本当に本当に大好きで、今でもとても好きなキャラクターです。

当然、バイト先でも黒子のバスケの話が上がる。誰かが「どのキャラクターが好きなんですか?」と言う。わたしは「リコちゃんです」と、そう答えました。

「えっ、女のキャラが好きなの?」

控えめに言っても衝撃でした。女の子が好きだと駄目なんだろうか。わたしの発言で一瞬白けたムードになったけど、少しして何事もなかったみたいに別の男キャラクターの話に移っていきました。

また、当時流行っていたBLカップリングの話になり、わたしはその時からもうBLはあまり好きではなかったのでとりあえず話に合わせて「その二人だったらA×Bかなあ」と言うと、「は?B×Aでしょ」とばっさり言われてしまいました。世間的にその二人は人気で、どちらかと言えばB×Aが優勢かなというのも知っていたのですが、ここでもわたしは失敗してしまった。あと二つほど印象に残っている出来事があるんですが、あまり書いてもあれなので割愛します。

 

これらの経験から、「自分はオタクマイノリティなのだ」という感情をはっきりと自覚するようになりました。マイナーアピールをしているわけではなく、純然たる事実として、わたしはおたくとして少数派なんだ。どぎつい性的嗜好があるわけでもなく、いわゆるマイナーカプといった、母体数が極端に少ないカップリングが好きなわけでもない。だけれども、どうしたって、世間とそりが合わない。男女カップリング自体が女性向けオタク市場ではマイノリティの立場であるものの、男女カップリングの人だから仲良くできる、というわけでもない。解釈が一致する人じゃないといやだ!!!とわがままを言いだす。

普通ならある程度妥協したり、他人と合致している点のみを抜き出して周りと仲良くしていくのだろうが、それができない。オタクマイノリティであると同時に、人間としての器が極端に小さいという自覚はあるんです。融通が利かない、自分の理想を周りにも押しつける・強要しようとする、自由な二次創作に理解を示そうともしない。わかってる、オタクマイノリティ以前に自分の心があまりに狭いことはわかってるんです。だからってこれを捻じ曲げるくらいだったらジャンルを出ていったほうがマシとすら思うのに、ジャンルを抜けたところで次のジャンルでも同じことをやるのは目に見えている。

生き地獄じゃ〜ん!とケラケラ笑いながら、人間性がおたくなのでおたくやめらんねえな〜と電車に揺られている今日この頃です。

わたしは積極的にカテゴライズされたい人間

「日本人はカテゴライズが好きな人種だ」と、先日藤田玲さんが言っていましたね。カテゴライズするほうも、されるほうも、そのほうが安心するんだろうなあと思います。

 

数年前から、わたしは「腐女子」と自称することをやめました。BLは好き。とても好き。だけど、二次創作で読みたいとは思わない。というか、原作で「この二人は恋愛です」と明記されていないのに恋愛関係にすることができなくなってしまった。もともと自分から商業BLを買って読むほどアクティブでもなかったので、わたしはいわゆる「腐女子」としての活動をしなくなっていきました。

でも、たまにものすごーーーく好きな関係性の男たちが出てくる。それで最初は、「もしかして、わたしまだ腐女子なのかな?」と思う。二人のBLもいける気がしてくる。それでも作品と向き合って、キャラクターについて深く考えるにつれ、「やっぱり恋愛関係ではないな」と結論付けてしまう。そんなことを、いろいろなジャンルでやってきました。

「好きな関係性の男二人」をBLと、恋愛関係とカテゴライズしてしまえばきっと楽なのかもしれない。でもわたしにとって、(狭義の)BLとは、恋愛関係であることを指します。もしくは、恋愛関係でないにしろ肉体関係を伴うもの。その両方に当てはまるもの。それがわたしにとっての狭義のBL(狭義の、とつけるのは、ほぼ「エモい」と同義でBLという言葉を用いる場合があるためです)。

「好きな関係性の男二人」は、友情という言葉では頼りなく、互いに(もしくは一方的に)向ける感情が苛烈で、尋常でない執着がそこにあり、だからといって恋愛とも違う、そんな関係性。友情にも恋愛にも収束できない関係性。カテゴライズできない二人。そんな二人が好きなんです。

友情じゃないから恋愛だ、BLだ、と言ってしまえれば、「腐女子です!」と堂々と名乗れるけれど、だって二人は恋愛じゃないんだもん!!!!!!

カテゴライズできない関係に、カテゴライズできない自分。「おたく」という大枠に甘えている自分。別にそれが嫌だなあとは思わないけど、インターネットにいると、肩身がせまいなあと感じます。

「我々はカテゴライズされない二人の男の関係性が好きな人種です」と、腐女子みたいにわかりやすい言葉があればよかったのになあ、とぼんやり思いました。