マーガリンじゃ困るんだよ

吾輩は喪女である。彼氏はまだない。

Second of Life 6/15 星組

見てきたので感想です。相変わらずいいこと悪いことどちらも書いてありますが、わたしはこういった舞台がわりと好きです。心がずっしりと重くなる感じ。

見終わった直後に書いた記録用なので、箇条書きで失礼します。ネタバレ有

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・作品のテンポがよかった。退屈せずに見た。シンプルな演奏の音楽が透明度高くて良い。話が重くてずっと具合が悪かった。
・二人の「彼女」の演技、歌、素晴らしかった。素晴らしかったのですごく具合が悪くなった
・法月康平さんの手首から指先にかけてのラインが綺麗だなあと呆然としていた
・法月康平さんの役どころは難しいだろうなあ……と思ったし、見ているほうも「彼」を最低だと思うことも擁護することもできず、苦しかった。ところどころノエル様としゃべりが一緒〜キャッキャになった。アルターのマークがハマリ役とはまったく思っていないけれどソロ前の語りのような、噛みしめるような演技がまた見たいと強く思った。タクシーの歌がすごくよかったけど脈絡がなくてそこだけ浮いてしまっていた
・バンド時代の彼女が枕をして舞台上で脱ぐとこキツくて泣くかと思ったし具合が悪くなった
・病院に通っているシーン、医者がよかったし大鹿さんの役どころがいい息抜きになっていた
・曲が綺麗〜と思ってるとつい呆然としてしまい歌詞が全然聞けていない
躁状態の彼女が部屋で明るく歌っているのに、鏡に映る「彼女」を見つけた途端パタッとそれをやめるのがめちゃくちゃ怖かった、ゾッとした。一人で楽しそうにしている彼女のことをじっと見ている彼女もすごく怖かったのでそこが全編通して一番印象に残っている
・冒頭、照明が落ちて三人が横並びで前を向きながら語るところでもしかして二人の彼女は同一人物なのかなあと思った。彼女の本音と建て前のような。薬が出てくるまではあまり確信はなかったけど。なんとなく、舞台に限らず日本人の作る話は言わないけど実は……みたいな?そういうのが?多い気がする?嫌いではないんだけどそういうのがしたいのかな……という小劇場特有のそのようなアレを感じた。凝ったものを作ろうとするわりにオチが雑
・オチはあれでよかったんだろうか どちらの君も大切だみたいな終わりだったら一番角が立たないけれど凡庸なおわりになっていたと思うし、どちらかを選んでしまったら最低なオチにしかならない(実際そうなった)ので、予想を超えた結末を用意してほしかったなと思った
・彼の言う「本当の君」とは誰なんだろうか?電話をもらったとき、「本当の君を取り戻せると思った」みたいなことを言っていたけど、最終的に「本当の君がわがままで自分勝手なのは知ってたよ」みたいふうに言っていて、でも過去の彼女(≒自分の夢)とは完全に決別していて……回数見たらわかるんだろうか?精神的にもたない気がする。
・冒頭で、理想の彼女のほうが「あなたとひとつに……」と言いかけて、最後に彼が「君とならひとつに、一つの人生を歩いていける」みたいなことを言って、結果として彼女自身の想いは達成されたのかなあとはぼんやり思ったけどモヤモヤするなーーー!!!「君の隣にいたい」と言いながら、絶対にソファの隣には座らない彼、ひとつになりたいと言って彼女を抱きしめてキスをする彼、それを過去の自分たちがソファに並んで座って見ている。隣を歩くことでは幸せになれないんだろうか……まあそこらへんは個人の感覚なので幸せの形はひとつではないけど、わたしはひとつになることに執着がないのでまったく共感できずに終わった。最後法月康平さんが彼女の横に座って終わると思って見ていたのでそこで若干失望した
・いろいろ言ったけど総評としてよかった?すごかった?と思う オチは微妙